臨床心理学科で精神医学を学ぶ意味
精神医学は正常心理学では説明できない「こころ」の現象を扱い、心理学とは互いを補う関係にあります。そのため、心理学を学ぶと同時に精神医学への理解を深めることができれば、「こころ」を見る視野が広がります。また、心理援助職が心理アセスメントや医療との連携を行う際に、精神医学の知識は必要不可欠となります。本講座では、生物・心理・社会モデルに基づき、精神疾患の成因、臨床像、診断、治療、支援のあり方について教育を行っています。単に教科書的知識の習得にとどまらず、現場における課題や倫理的な配慮についても積極的に取り上げます。
精神医学における臨床評価は、他の医学分野と比較して生物学的指標(バイオマーカー)は少なく、有効とされる評価法の多くが神経心理学的評価になります。これら神経心理学的評価尺度は、統合失調症、気分障害、発達障害、認知症などの精神疾患だけではなく、健常者にも幅広く応用が期待されます。本講座では新規の神経心理学的評価尺度の開発や、既存の評価尺度との比較検討を行っています。
本講座では、精神医学と心理学にまたがる幅広い領域の研究に取り組みます。心理臨床実践の中で生じた疑問から問いを立て、文献を検討しつつ、研究を立案・遂行していく力を養います。同時に研究テーマがもたらす臨床的・社会的意義を常に意識することも必要です。大学院では学部以上に自主性が求められ、必ずしも容易なことばかりではありませんが、大学院で得た経験は今後の人生において大きな糧となることでしょう。ともに学んでいけることを楽しみにしています。
| 職名 | 氏名 | 専門分野 |
|---|---|---|
| 教授 | 森 崇洋 | 精神医学 |